【脳出血の種類】どこが破れるとどうなる?部位別の症状まとめ

脳出血は、出血した場所の名前で呼ばれます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

1. 被殻(ひかく)出血:最も多いタイプ

脳出血の中で最も頻度が高く、全体の約40%を占めます。

  • 場所: 大脳の深い部分(被殻)
  • 主な症状: 出血した側とは反対側の手足の麻痺(片麻痺)や感覚のしびれ。言葉が出にくくなる(失語症)こともあります。

2. 視床(ししょう)出血:感覚の通り道のトラブル

被殻出血に次いで多く、約30%を占めます。視床は全身の「感覚」を集めて脳に送る中継地点です。

  • 場所: 脳のほぼ中央
  • 主な症状: 反対側の強いしびれや痛み。目が内側の下の方を向く(寄り目のような状態)といった、特徴的な目の動きが見られることもあります。

3. 小脳(しょうのう)出血:バランスを司る場所

体のふらつきを抑え、スムーズな動きを作る場所です。

  • 場所: 脳の後ろ側(後頭部の下あたり)
  • 主な症状: 激しい後頭部の痛み、回転性のめまい、繰り返す嘔吐。真っ直ぐ歩けなくなる(運動失調)が起こります。

4. 脳幹(のうかん)出血:生命維持の司令塔

呼吸や意識をコントロールする、人間が生きていく上で最も重要な場所です。

  • 場所: 大脳と脊髄をつなぐ根っこの部分
  • 主な症状: 出血量が多いと、急激な意識障害や呼吸停止を招くことがあります。非常に予後が厳しくなりやすい危険な出血です。

5. 皮質下(ひしつか)出血:表面に近い部分のトラブル

脳の表面に近いところで起こる出血です。高血圧以外(血管の奇形など)が原因で起こることもあります。

  • 場所: 脳の表面のすぐ下
  • 主な症状: 出血した場所(葉)によって、症状がガラリと変わります。
    • 前頭葉: 性格の変化、運動麻痺
    • 頭頂葉: 空間がわからなくなる(半分無視してしまう)
    • 側頭葉・後頭葉: 視野が欠ける、言葉の理解が難しくなる

【まとめ】脳出血の5大分類

種類出血部位主な特徴・症状
① 被殻出血大脳の深い部分最も多い。反対側の麻痺。
② 視床出血脳の中央感覚の麻痺。目が下を向く。
③ 小脳出血脳の後ろ側激しい頭痛、めまい、吐き気。
④ 脳幹出血脳の根っこ意識障害、呼吸障害。非常に重篤。
⑤ 皮質下出血脳の表面付近場所によって麻痺、視野障害など様々。

💡 アドバイス:部位の「役割」を知るのが近道!

これら全ての症状を丸暗記するのは大変ですよね。

実は、**「その脳の部位が普段どんな仕事をしているか」**を知っておくと、出血した時の症状が自然と予測できるようになります。

まずは「視床は感覚の中継地点だから、そこが壊れると感覚が麻痺するんだな」といったように、部位の役割から理解を深めるのがおすすめです!


最後まで読んでいただき、ありがとうございました🙏

【参考文献】

  • メディックメディア(編集)『病気がみえる Vol.7 脳・神経』