【認知症の理解】「中核症状」と「BPSD」の違いを知って、笑顔を増やす関わりを

認知症の症状は、大きく分けると**「脳の病変が直接引き起こす症状」と、「そこから派生して起こる心の反応」**の2階建て構造になっています。

1. 脳のダメージから起こる「中核症状」

認知症になると、脳の細胞が壊れることで知的な機能が低下します。これは認知症の方全員に必ず見られる症状です。

  • 記憶障害: 新しいことを覚えられない、直前のことを忘れる。
  • 見当識障害: 日付や時間、場所、目の前の相手が誰かがわからなくなる。
  • 判断力の低下: 計画を立てる、金銭管理をするなどの複雑な思考が難しくなる。

2. 二次的に起こる「BPSD(周辺症状)」

中核症状の影響に、本人の性格、体調、周囲の環境などが合わさって現れる心理・行動の症状です。

具体例で見てみましょう

  1. 【中核症状】 しまった場所を忘れる(記憶障害)
  2. 【心理的な不安】 探しても見つからず、焦りや不安が強くなる
  3. 【BPSDの発症】 「誰かに盗まれた!」と疑う、怒り出す、落ち込んで何もしなくなる

BPSDは全員に出るわけではありません。本人の「不安」や「自信喪失」が原因であることが多いため、関わり方や環境によって改善できる可能性があります。


3. 大切なのは「QOL(生活の質)」への支援

認知症のケアで最も大事なのは、症状を抑え込むことではなく、ご本人のQOL(生活の質)を高めることです。

なぜQOLが大事なの?

QOLが高い状態とは、その人が自分らしく、満足感を持って過ごせている状態です。

  • 笑顔が増える: 心が満たされると、攻撃的な言動や不安(BPSD)が落ち着きやすくなります。
  • 活力が生まれる: 「できること」に目を向け、自信を取り戻すことで、日々の生活にハリが出ます。

認知症の方も、私たちと同じように豊かな感情を持っています。 「忘れてしまうから何をしても無駄」ではなく、**「今、この瞬間の笑顔をどう作るか」**という視点での支援が、BPSDと上手に付き合っていく鍵になります。


4. まとめ

  • 中核症状: 脳の障害による直接的な症状(記憶障害など)。
  • BPSD: 中核症状による不安や周囲との関係で起こる症状(抑うつ、興奮など)。
  • ケアの鍵: QOL(生活の質)を意識し、笑顔で過ごせる環境を整えること。

BPSDと上手に付き合い、お互いの負担を減らす具体的な方法は、次回の記事で詳しく紹介します!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました🙏