この記事では認知症の種類について紹介します。
まず、認知症とは?
「後天的な脳の器質的障害により、いったん正常に発達した知能が低下した状態」
とされています。
たまに、もの忘れと認知症の違いは?と質問があります。
もの忘れとは、年を重ねるごとに知的機能は衰えていきます。自然な老化の現象のことです。
認知症とは、脳の障害にて起こりうる疾患のことです。病気の一種と捉えて大丈夫です。
認知症は高齢化が進むに連れて増加傾向であり、65歳以上の10人に1人、85歳以上では3〜4人に1人が認知症の割合です。
それでは、認知症はなぜ起こるのか?
原因は色々とあるようです。
加齢による脳の変性や脳血管疾患などの病気が原因で起こったり原因は様々です。
次に認知症の種類について紹介します。
認知症には主に4つの種類があります。
- アルツハイマー型認知症
- 脳血管性認知症
- レビー小体型認知症
- 前頭側頭型認知症
この4つのことを4大認知症と呼んだりもします。
①アルツハイマー型認知症
認知症の中で最も多い
症状:記憶障害、物盗られ妄想、見当識障害、判断力低下、失行、失認、失語、遂行機能障害など(海馬、側頭葉の萎縮)
②脳血管性認知症
脳血管障害によって生じる認知症。アルツハイマー型認知症の次に多い。
好発:脳血管障害、高血圧など
症状:認知機能がまだらに低下 もの忘れは軽いことが多く、自覚がある(まだら認知症)
運動麻痺、感覚麻痺、偽性球麻痺(嚥下障害など)の局所神経症状
③レビー小体型認知症
老年期に発症
進行性の認知機能障害とともに幻視などの特有の精神症状とパーキンソニズムを呈する神経疾患。
症状:進行性で変動する認知機能障害 繰り返す幻視 パーキンソニズム など
④前頭側頭型認知症
特徴的な人格変化、行動異常がみられ、進行すると前頭葉・側頭葉に限局した萎縮性病変を認める症候群のこと
発症:初老期(40〜60歳代)
自発性の低下、感情鈍麻、脱抑制、常同行動などの人格変化・行動異常(時刻表的行動パターンなど)がみられる 病識は欠如
まとめ
この4つの認知症の他にも種類はありますが、代表的な4つを紹介しました。
①アルツハイマー型認知症:認知症の中で最も多い
②脳血管性認知症:主に病気にて起こりうる認知症
③レビー小体型認知症:幻視などの特徴的な症状
④前頭側頭型認知症:特徴的な人格変化、行動異常などがみられる
ここまで読んでいただきありがとうございました🙏
参考文献
厚生労働省 高齢者介護研究会報告書:2015年の高齢者介護
医療情報科学研究所(編)(2011).「病気がみえるVol .7 脳・神経(第1版)」.メディックメディア.pp336~351



